ここからワンダーランド

毎回テーマに沿って4人が思い思いに綴ります

私が今まであった美人と、その感覚の起因について

21年間、ぼーっとしながらだが生きてきました。その中で、美人と呼ばれる類の人間に、少なからず出会ってきたと思います。美しい人だから「美人」だけれど、その「美しい」は、美人によってまちまちです。どこがどう美しいのか、どうして美しいと思ったのか、私はなるべく頭に焼き付けるようにしていました。そうすれば、自分もそれをモンタージュのように組み合わせれば、美人になれるのではないかと思っていたから。もっとも、そんなことは神の手を持つ天才外科医みたいな技術がないとできないことなのですけども。

このお題に悩みに悩んだ私は(毎回このブログの記事については、書く内容を必死で脳みそを絞って考えている)、今までわたしが出会ってきた「美人」たちと、彼女らを「美人だな」と思った感覚がどこから来たものなのかを、なるべく詳細に思い出し、書き連ねることにしました。それで記事になるかどうかはわかりませんが…。私にしか伝わらない表現もあるかもしれません。それでも、まあいいかと思います。美人の前では、理屈なんてそんなもんだろうな~と思うので。





●Rちゃん
7歳~17歳まで通っていたダンススクールで、同時期に入所した女の子だった。歳は彼女の方が2つ、3つ下だったように思う。
身長が高く、色が透き通るように白く、色素が全体的に薄かった。長いサラサラの髪の毛をしていて、スクールに来るときはいつも邪魔にならないよう束ね、前髪も上げていた。それがさらに美人度にブーストをかけていたのかもしれない。容姿はほんとうに「赤い屋根の大きなおうちにすむお嬢様」を地で行く感じだったし、何よりお母様がとても麗しく、お父様は非常にダンディだった。お母様がGACKTの熱狂的ファンだったのも個人的に心にグッときていた。

《Rちゃんの個人的美人ポイント》
性格が非常に大人しかったところ。声がとてもきれいだったのだけど、併せてとても声が小さくて、いつも風が吹くような声で喋っていたことを思い出す。内気というか、ぼんやりおっとりしていて、ダンスもふんわり優しかった。誰かに呼ばれるまで手を上げず、呼ばれてからも白い腕を控えめに挙げるような子だったのだが、私はそれがすごくすごく胸にきゅんときた。美人はぎゃあぎゃあ騒がないものである、という先入観からかもしれないが、ほんとうにきれいな子だった。


●Sちゃん
高校時代の同級生。地区もかなり離れたところからお互い通学していたため、特に積極的な関わり合いはなかったのだが、小さな学校だったため、どんな子かはおおよそ知っていた。私の兄が所属していた部活のマネージャーをSちゃんがやっていたため、兄からちょこちょこ情報がはいってくることはあった。自由奔放天真爛漫な性格で、いつも友達をワイワイしていた。Sちゃんの周りにはいつも男女問わず人がいて、私もそれに混ざってみたい……と思うことすらあった。長い髪と大きい目がかわいらしかった。顔が小さいので、目がとってもとっても印象的に見えた。

《Sちゃんの個人的美人ポイント》
気が強かったところ。ちょっと仲の悪い女の子と公然と喧嘩(しかも手が出るタイプのやつ)をしているのを何度か見かけたことがある。大きい目を吊り上げて怒るSちゃんに、不思議と私はきゅんとしたことを覚えている。激情に身を任せる女の子はかわいいと、Sちゃんを見て初めて気づいた。


●もぐりん先輩
サークルの先輩。群馬出身で、大学に通うため関西で一人暮らしをしていた。めちゃくちゃ繊細で、いつも今にも倒れるんじゃないかみたいなか細さのある人だった。身体が弱くて、群馬から出てきてすぐ水が体に合わなくて体調を崩したり、日光に弱くていつも長袖に日傘だったりした。肌も弱いためいつもほとんど化粧っ気のない人だったけど、ものすごく透明感があった。メイクをしたら、AKBのぱるるちゃんに似る。いつもみんながワイワイしてる隅で、黙ってにこにこしていた。

《もぐりん先輩の個人的美人ポイント》
物静かそうに見えて頑固で意思が強かったところ。サークルの運営の他、学園祭実行委員に参加しつつ就職活動をしていたため、みんなにぶっ倒れるからやめろと言われても、絶対やめなかったし全部完璧にやり終えたのがほんとうにかっこよかったし、凛としていた。今は卒業して群馬で働かれてるみたいだけども、また会いたいな~。


●えぬちゃん
サークルの同級生。私のブログやツイート等を拝見している人にはお馴染みの女の子。背が高くてスタイルがよくて、アイラインをキュッと上げて、そんな女の子。気はわりと強めで、言いづらいこともわりとサクサク言う。おねえさんキャラで通ってる。男の子にけっこう頻繁に言い寄られてるけど、あんまり他人に興味がないらしく、聞いてないことが多い。ナンパとかも視界に入ってないので華麗にスルーする。しっかりものの倹約家で、キャベツ1玉買うのにしばらく悩む。

《えぬちゃんの個人的美人ポイント》
とにかくしっかりものだったところ。一人暮らしをするうえでの必要事項は全部きっちり抑えていたし、授業にもきっちり出ていたし、自分のためにならないことはしなかったし、興味のない人からの好意はヘンに受け取らなかった。それがすごーくかっこよかったし、大好きだった。かと思うとにんじんが嫌いだったりするので、私はほんとうに四年間ずっと彼女にめろっとなっていました。


●すみれちゃん
私の所属していたダンススクール主催のミュージカルに、外部から参加していた女の子。歳は私のみっつくらい下。とにかくものっっっすごい容姿の持ち主で、身長は170センチ近くあって、長い黒髪で、折れそうなウエストと体の半分以上ある脚がお人形さんみたいだった。目鼻立ちもすごくくっきりしていて、往来の人がみんな振り向くとはこのことか…と実感した。お母様が過去モデルをされていたらしく、ほんとに美しすぎる親子だった。小さい頃からミュージカル女優になりたくて、ピアノや声楽、バレエ等、いろんなレッスンを毎日ぎっちぎちに詰め込んだ生活をしてた。

《すみれちゃんの個人的美人ポイント》
とても純粋だったところ。まっすぐに努力をしていたから「自分は必ず望んだ道へ進む」ということをこれっぽっちも疑っていなくて、それがものすごく美しかった。かと言って生意気な感じや調子に乗ったところは全然なく、いつも稽古場に入るとすぐ「おはようございます」とみんなに挨拶して、人の稽古をじっと見て、帰るときは「お疲れ様でした、お先に失礼します」とみんなに声をかけていた。そういう礼儀正しいところは、彼女が小さい頃からいろんなものを見て、教わってきた結果の行動なんだな~と思う。普段の性格がとってもぽやぽやで、意外とおしゃべりだったりごはんを食べるのがとても遅かったりしたのが個人的にツボだった。





以上、私の中の美人メモリを開放しました。

個人的美人ポイントを読み返していて、私はやっぱり「一貫している」人が好きなんだな~と感じました。何か叶えたいことがあって、それのために全ての行動が伴っていたり、自分のことを信じてゴーイングマイウェイだったり。悩んでくよくよして、行動も性格もブレブレ、という人を、私は美人だと思わないんだな、と。
容姿には限界があるかもしれないけれど、そういうふうに一貫した人間になることなら、私にもできるかな……ともおもいます。自分に正直に、自分の要素を全部一貫させて、自分のことを自分における「美人」の概念に沿わすことができるよう、がんばりたいです。まる。